トップナンバーアルバム

手前がキハ66-1で、後方がキハ67-1となります。トップナンバー編成は2000年「ミレニアム」記念で登場時の塗装となっています。 その他は隣に少し見ることができるブルーの「シーサイドライナー色」となっています。    2007年11月25日 長崎駅


 今年(平成22年)は日航が破綻しましたが、このニュースを聞くと国鉄末期の民営化論議を思い出してしまいます。 どちらも「公共交通機関」だからと不採算な事業を抱えさせられていた共通点がありますね。 山陽新幹線の博多延長の際、直方地区に駅をつくらない見返りとしてキハ66・キハ67が投入されました。 このような画期的な車両が鉄道事業の純粋な動機による投資ではなかったことはちょっと残念な気がします。 と、いうことで、今月の友情出演はキハ66です。 (2010年2月 H・T)
 国鉄が山陽新幹線博多延長(1975年3月10日)に伴う筑豊地区の輸送改善を目的として、 1974年(昭和49年)から1975年にかけて製造した急行から普通までをこなす汎用性気動車キハ66形のトップナンバーです。
 両開き2ドアで冷房は勿論、当時の国鉄車輌としては新幹線0系しかなかった転換クロスシートを備えていました。 また定格出力440PSのエンジンを搭載、急行用として活躍していたキハ58をしのぐ性能を有しており、 国鉄も「こんな車輌を造るんだ」と感心した記憶があります。 ただ、財政状態が悪く、また自重が重く投入線区が限られるなどで2両編成15本計30両が製造されたのみで終了してしまったのは残念でした。
 この車輌、まだ登場したての1976年(昭和51年)夏九州旅行をした時に撮った記憶があります。しかし、 15年ぐらい前の引越でフィルム保管箱を開けたところ保存方法が悪くお酢に匂いがプンプンするほど劣化しており、泣く泣く捨てました。 2007年に九州へ旅行した時に長崎に配属されているキハ66・67形を改めて撮りました。
 ところで、この形式は「キハ66形」ですが、 WCをキハ66形に冷房電源をキハ67形に搭載したためキハ67形とユニットを組まないと運転できません。 しかし、電車、例えば103系はモハ102はモハ103とMM'ユニット組み、モハ102も「103系」と称しています。 ところがキハ66形はキハ67系ではなく、単独で形式を付されています。 国鉄の形式付与体系がイマイチ理解出来ていません。(2010年2月 T・O)