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西武生駅(現在の北府駅)に併設されている車庫で留置中のデキ11。 側面には、荷物扉があり電動貨車としての面影を強く残しています。 なお前面の縦長器具は排雪板取付台です。    2002年11月24日 西武生駅


 福井は客車ファンにとって地味な場所でした。 急行「越前」が福井客貨車区の受け持ちでしたが、 北陸本線の普通列車は富山と金沢、それに米原の所属で占められていました。 そんなことで、私は一度しか降りたことのない駅なんです。
 今月の友情出演は、私にとって未開拓な土地である福井の名物をご覧ください。
(2017年12月 H・T)
 福井鉄道のデキ11を撮影したのはつい最近と思っていましたが、撮影日付はなんと2002年11月24日でした。 月日が経つのは早いと感じる歳になりましたが、デキ11はいまだに現役のようです。 今年(2017年)3月に、赤十字前駅側線で、軌道区間除雪用作業車として待機していることがニュースとなっていました。
 さて、デキ11は福武電気鉄道(路線は現在の福武線)開業に際し、 1923年(大正12年)電動貨車デワ1として誕生しました。 直接制御で木造の単車でしたが福井鉄道発足後1959年(昭和34年)に、 台枠を延長し、ボギー車とする大規模な改造がなされました。 さらに、1979年(昭和54年)には運転台部分を鋼体化し、主電動機を増設、 制御方式を直接制御から間接非自動制御に改めて、用途を除雪車としました。 その際、形式を電動貨車デワ1形デワ1から電気機関車デキ10形デキ11に変更されています。 非常に珍しい経歴の持ち主です。
 近年、路面区間除雪は、グレーダーなどの自動車で行われるのが主流でこの車両の将来には不安があります。 しかし、越前市が、2020年から2021年にかけて「北府鉄道ミュージアム整備事業」を計画し、 200形203編成を展示することを発表していますので、引退したとしても大正生まれのこの車両も展示されることを期待しています。
(2017年12月 T・O)


2002年は8月にも、福井鉄道に乗っていました。 軌道区間でも鉄道区間用の高床車両で運転されており、乗降にはステップを使用していました。 この車両は、1960年(昭和35年)に登場した200形201編成です。 行先の「武生新」は、現在、「越前武生」となっています。  2002年8月21日 福井駅前