トップナンバーアルバム

盛駅に留置されているホキ101です。ホッパ上部に継ぎ足された痕があります。   2016年5月22日  盛駅

ホキ101+ホキ102+ホキ151+ホキ152で、奥のホキ151とホキ152は検査明けという感じでした。
手前の線路は、三陸鉄道ですが、線路はつながっておりません。  2016年5月22日  盛駅


 今月の友情出演は、最も行きにくい私鉄の一つである岩手開発のホッパ車です。 私は大学鉄研の仲間と三陸鉄道を乗りに行った時に寄っていて、ホキの写真も撮っていましたので、ちょこっと参加してみます。
(2016年7月 H・T)
 先月のコキ104-1に続き、今月のトップナンバーも貨車です。 とは言っても、国鉄やJRの車両ではなく、私鉄である岩手開発鉄道のホキ100形ホキ101です。 この鉄道は旅客営業を1992年(平成4年)3月で廃止しており、貨物専業の地味な鉄道会社です。 路線は日頃市線と赤崎線の2路線ありますが、 実際は大船渡市内陸部の石橋から赤崎にある太平洋セメント大船渡工場まで約11kmを通しで石灰石を運搬しています。 荷扱い状況などにより土日運休することがありますが、通常は日中13往復の列車が設定されています。
 さて、石灰石輸送に使用されているホキ100形は1959年(昭和35年)大船渡工場へ(当時は小野田セメント) 石灰石輸送開始に伴い製造された貨車です。 国鉄に在籍した私有貨車ホキ4200形を元に造られています。 その後、1979年(昭和54年)にかけて輸送量増加で50両まで増備されました。 事故などで廃車され、2000年(平成12年)にホキ151、ホキ152を北陸重機で製造し、現在45両が在籍しています。
 ホキ101は、1959年に東洋工機で新製された車両で、当初はホキ4200形と同じく30t積みでしたが、ホッパ上部を継ぎ足し、 35t積みへ改造されています。(全車改造) 荷役は側開き扉で行いますが、電動でそのためのジャンパ連結器を備えています。 側扉の強度不足で、扉の端(台車付近)と中央部にリブを追加、補強を行っています。 台車は当初、TR41Cでしたが、廃車発生品のTR213Cには履き替えました。 なお、ホキ101、ホキ102、ホキ151、ホキ152の4両が1年以上盛駅で留置されていました。 私が訪れた時、ホキ101、ホキ102は検査切れ(平成20年)のままでしたが、 ホキ151、ホキ152がピカピカとなり復帰間近と思われました。 岩手開発鉄道が東北大震災から立ち直ったように、ホキ101とホキ102も本線を走る姿を再度見たいと思っています。 (2016年7月 T・O)


ホキ100形最終ロットのホキ152です。 この車とホキ151は当初から35t積み設計で、他車と形状が異なります。   2016年5月22日  盛駅

岩手開発鉄道の旧盛駅はJR、三陸鉄道盛駅から離れた場所にあります。 もちろん貨物列車は通過です。 2016年5月22日 岩手開発鉄道旧盛駅

ホキ142は昭和49年東洋工機製です。この時は大半の車がこの塗装でした。 なお、「貨車の玉手箱」に詳しい解説があります。
撮影:H・T 昭和62年6月14日 盛駅

ホキ150は昭和54年川崎重工製、撮影時点のラストナンバーです。 このグループは側面の補強が3本に、台車がTR225になりました。
撮影:H・T 昭和62年6月14日 盛駅