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駿豆線大場工場で検査を受け、 JRで三島から小田原まで輸送された車両引き取りに小田原駅に姿を現したコデ165。 伊豆箱根鉄道の旧型車両は、前面中央窓上に車番を表記していましたので、 コデ165にも表記があります。
2016年9月22日 小田原駅

コデ165は最近茶塗装となりました。 私が1977年乗車時は左側のクモハ5001のような塗装でした。
2018年6月30日 大雄山駅


 私鉄の事業用車には営業から引退した車両を充てることが多かったのですが、 最近は機械扱いのモーターカーが幅をきかせるようになってしまいました。 そんな中、今月の友情出演は「コデ」という珍しい記号を持つ伊豆箱根の事業用車をご覧ください。
(2018年7月 H・T)
 1977年(昭和52年)入社の私は、同年夏、茅ヶ崎の工場で実習していました。 職場のレクレーションで大雄山へ行きましたが、 どんな内容だったかは全く覚えていません。 しかし、伊豆箱根鉄道大雄山線の 151形で小田原駅から終点大雄山駅まで乗車した記憶は残っています。 やはり、鉄ちゃんでした。
 さて、その151形ですが、大半は廃車・解体されていますが、 まだ1両だけが現役で頑張っています。 それは改造され、車両輸送や工事のため運転されるコデ165です。
 伊豆箱根鉄道大雄山線は、1976年(昭和51年)1500V昇圧を機に国鉄、西武鉄道、 相模鉄道から来た元17m国電3両編成7本に統一されました。 この時、相模鉄道から譲渡されたのがモハ165+モハ166+クハ187です。 その後、車両の近代化、冷房化を行なうため、 1984年(昭和59年)から1996年(平成8年)にかけ5000系に置換え、順次廃車となりましたが、 モハ165は老朽化したコデ66の代替車両として車番そのままで事業車コデ165形コデ165へ改造されました。  コデ165の歴史は次のようになります。
 鉄道省モハ30166(1928年製)
→1949年制御車化でクハ38108
→1953年車両形式称号規定改正によりクハ16156
→1960年に相模鉄道へ譲渡されクハ2510
→1976年伊豆箱根鉄道へ譲渡されモハ165
→1997年にコデ165へ改造
となり、車齢は90年となりますが、 相模鉄道時代に車体振替をしているので、実際の 変遷はどうなんでしょう? また形式「コデ」は、工事用電車(電動車)由来とか、 小形の電気機関車の略とか言われていますが、真相は確認していません。 今年、全検を受け駿豆線大場工場で行われる5000系検査時の牽引などで、 吊り掛けモーター音をまだ聴けそうです。
(2018年7月 T・O)