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新町検車区ではこの場所がクト1の定位置でした。 2006年9月25日 新町検車区


 自分の言動が周囲の人に影響を与えてしまうこともあるのですね。 国鉄の事業用車はJR化の時にほぼ全滅したのに、 私鉄で事業用車をこれだけ揃え、しかもちょくちょく走っているとなれば「珍しい!」と思うものです。 言われてみれば「黄色いのが走っているよ」とメールした記憶もあったりします。
 重量品を積む可能性もあるのでしょう、望遠レンズで撮った画像なので台枠の反りが見えますね。 模型化の時にはどうやって表現しましょう?悩ましいですね。(2010年7月 H・T)
 京浜急行の事業車に興味を持ったのはH・Tさんからの情報がきっかけでした。
 「さくら・はやぶさ」は2005年3月のダイヤ改正で廃止されましたが、2004年 末から2005年初めにH・Tさんはその「さくら・はやぶさ」を目的に横浜駅によく 出没していたようです。ある時メールで“「さくら・はやぶさ」が横浜駅を出発 した後、京急の黄色い事業車がよく通過していくよ”と送ってきました。調べる とJRでもなくなった配給輸送が毎日ではないのですが定期列車としてあること が判り、早速撮りに出かけました。
 その後調べると救援車も在籍しており「撮りたいなあ」と思っていましたが、 救援車が活躍するようなことはなくそのままとなっていました。その後新町検車 区を外からでも見てみようかと周りをウロウロしていると車庫の隅にこのクト1 が見え塀越しに撮ったのがこの一枚です。
 さて、クト1は湘南電気鉄道時代に製造されたデト20形を置き換えるために 1990年(平成2年)に製造された救援車です。台車などは旧1000形の廃車発生品 を再利用し電磁直通ブレーキとし線内のブレーキ性能を統一しました。車体形状 は同時期に誕生したデト11形などと同じく非貫通3枚窓の運転台を両端に備え、 魚腹式台枠の無蓋車で荷台にはクレーンや脱線復旧機材を入れたコンテナを積ん でいました。京急で唯一の制御付随車でデト11形、700形、旧1000形など電磁直 通ブレーキを装備する車両に連結して運転することが前提でした。なお京急は先 頭車が必ず電動車となるような編成で運転することが原則ですので営業線で先頭 に立ったっことはありません。
 最近のブレーキは電気指令式が一般となり、700形、1000形も廃車され連結で きる車両が少なくなったことなどから今年(2010年)廃車前提で久里浜工場に送 られてしまいました。同期のデトは制御方式を界磁チョッパに改造した時に電気 指令式空気ブレーキに変更されています。
(2010年7月 T・O)