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高砂の車庫で出発準備中のモニ21。後はレールを積んだチ5形チ7+チ8、さらに顔をちょっと見せているのがモニ22。
なお、このチ5形もモニ20形とともに廃車・解体されています。  2007年2月17日 高砂車庫


 その昔、祖父母が市川市に暮していたので、京成電車は子供の頃から時々は目にしていたのですが、 どうも車両が好みではなく、今も興味のある鉄道ではありません。 友人も同様のようですが、さすが私鉄ファンだけあって腰を上げたようです。 (2009年10月 H・T)
 京成電鉄は神奈川県に住んでいる者にとってはあまりなじみのない電鉄会社です。 成田空港まで行くにしてもJRの方が便利ですし、車輌も魅力のあるものが少なく殆ど撮っていません。 ところが、京成最後の釣掛車がなくなるという情報が入り、あわてて撮りに行ったのがモニ20形でした。 この時は午後3時頃、高砂駅に着いたのですが、レールを積んだ工臨は5時頃出発予定、 時間がありましたので車庫の周りをウロウロすると門の隙間からモニ21が見えました。 一眼レフカメラは隙間に入らず、とりあえずコンパクトデジカメで撮ったのがこの写真です。 春分まであと一ヶ月余りの夕方5時でしたので撮れるかなと思ったのですが、雲行きが怪しくなり始め、 モニ21とモニ22がレールを載せたチ7+チ8を挟んで運転された頃はかなり暗く、走行写真を撮ることは出来ませんでした。 結局、コンパクトデジカメで撮った写真が貴重な一枚となりました。
 さて、モニ21は1974年(昭和49年)デキ1形とモニ5形を置き換えるため、大栄車輌でモニ22とともに製造されました。 ただし、車体は新製されましたが、台車等の駆動機器は510形の廃車発生品を流用しており釣掛駆動、 ブレーキも空気管を用いる自動ブレーキで営業車の電磁直通電気指令ブレーキとは異なっていました。 そのため現場では別途ハンドル訓練が必要だったりし、晩年は運転に苦労していたようです。
 車体は1968年に製造されたモニ10に準拠していますが、 モニ10形の片運に対してフレキシブル性をもたせるため両運となっていました。 しかし、車やモーターカーの方が使い易く、さらに老朽化のため2007年(平成19年)に廃車・解体されました。 (2009年10月 T・O)