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夕方の出区に備え、荒川車庫で待機する7001。  2004年2月14日 荒川車庫

荒川遊園地前電停に停車中の7001。全線一律運賃(現金170円、ICカード165円:2017年10月現在)で前乗り、中扉下車方式です。
2004年11月26日 荒川遊園地前電停

7001は2013年にツーマン時代の赤帯塗装に復刻、7000形としては旧塗装(青帯)の7022と共に最後まで活躍した車両です。
2015年4月19日 王子駅前電停〜栄町電停


 最近になり路面電車が見直されてきたのは、鉄道ファンとしては嬉しいことです。 東京都には都営の荒川線と東急の世田谷線が生き残りましたが、 どちらも専用軌道だったから残れたという共通点があります。 そして、ホームを嵩上げして車両のステップを廃止した点も同じです。 それ故に車体が普通の路面電車とは異なるところは、 個人的には微妙なところです。
 今月の友情出演は、そんな荒川線の7001をご覧ください。 (2017年10月 H・T)
 かつて都内は縦横無尽に都電が走っていましたが、 交通渋滞解消策という名目で次々と路線が廃止されていきました。 全廃予定でしたが、27系統三ノ輪橋〜赤羽間と32系統荒川車庫〜早稲田間は、 大部分が専用軌道のため活かすことになりました。 27系統の王子〜赤羽間を廃止、残った路線を統合「荒川線」として再出発しています。 現在はこの荒川線、「東京さくらトラム」という愛称がつけられています。
 7000形は、1954年(昭和29年)から1956年(昭和31年)にかけて製造され、 軌間が異なった杉並線を除く各路線に配置されています。 その後、路線縮小の都度廃車され数を減らしていきましたが、荒川線存続が決定、 製造年次の新しい車両を荒川車庫に集めました。 登場時は、前面2枚窓で、前扉・中扉でしたが、 1977年(昭和52年)からワンマン化に向けてアルナ工機で車体を新造、 前扉・中扉は変わりませんが、前面が1枚窓の斬新なスタイルとなりました。 同時に、車両番号を整理、7001-7031を新たに付与しています。7001は元7055です。
 7000形も、登場してから60年以上、 車体更新してからも40年近く経ち老朽化のため 2011年(平成23年)頃から8900形と置き換わりで廃車が始まり、 7001も2017年6月に「ありがとう7000形」イベントが行われ、運用を離脱しました。
 私が生まれた頃登場、会社へ入社した頃車体更新、 私が還暦を迎えた頃運用離脱と私と共に人生を歩んだこととなり、 一抹の寂しさは隠せません。 しかし、一部の車両は車体や冷房装置を転用し、7700形として営業運転を開始しています。 7000形は姿を変えて生き延びました。 (2017年10月 T・O)