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都電最中のお店が近くにある梶原停留所に停車中の「7501」。 晩年は広告ラッピング車でしたが、この頃はまだオリジナル塗装で、 運転席窓下にブレーキランプも取り付けられていません。 また「PASMO」ではなく「バス共通カード」のロゴが付いていました。     2004年10月21日 梶原停留所



 都市内の交通機関として路面電車が注目を集めているのは鉄道ファンとして嬉しいですね。 ただ、新規開業となると色々障害もあるようですが、現代まで生き残った路線では車両への投資が活発になっています。 ニーズに応えた新車投入が経営基盤を強化し、路線の拡充に繋がることを期待しますが、 その陰で引退していく車両があることも事実です。 今月の友情出演は、今月引退した東京都交通局荒川線の7501をご覧ください。(2011年4月 H・T)

 この春(2011年3月)都電7500形が静かに営業運転を終了しました。 3月11日昼に発生した東日本大震災は東北や関東にに甚大な被害を及ぼし、13日の引退イベントが中止されました。 最後の姿を写真に納めることは出来ませんでしたが、 「7510」が都営交通100周年の記念事業で33年ぶりに運行される花電車へ改造され、 6月から8月にかけ延べ5日間運転されますので、見に行こうと思っています。
 さて、都電7500形は1962年(昭和37年)に日本車両製造(7501-7510)と新潟鉄工(7511-7520)で20両が製造されました。 「7501」は青山営業所に配置されましたが、1968年(昭和43年)の路線縮小で荒川車庫へ転属しました。 1978年(昭和53年)にはワンマン運転開始に併せて、運転室前面窓の大型化、 バリアフリーのためにホームを嵩上げしステップ撤去・運転室側乗降扉付近の張出しなどの改造を受けました。 さらに1984年(昭和59年)には車体が老朽化してきたことや冷房化するために アルナ工機で車体を新造し載せ換えるという大掛かりな更新工事を受けています。 しかしながら、更新工事を行ってから26年経ち、2010年3月に廃車されました。
 ところで、この7500形は製造された時すでに8000形が登場(1956年)しているにもかかわらず形式番号が逆戻りしています。 今回も1977年(昭和52年)に車体更新した7000形より新しいのに廃車が先になってしまいました。 どうも順番を飛ばすことが好きだったようです。(2011年4月 T・O)


江戸東京たてもの園に保存されている「7514」。ワンマン化されずに廃車されたためオリジナル姿をとどめています。
2004年10月21日 江戸東京たてもの園


ワンマン化された時の車体です。 「7504」は2001年に廃車された後荒川車庫で保存され、イベント時には展示されていました。 その後、修復され現在は「都電おもいで広場」で保存されています。         2004年 2月10日 荒川車庫


荒川遊園には7500形を模した無料送迎バスがありました。かなり凝った造りで番号も「7500」でした。
2004年11月26日 荒川遊園